このような疑問に、鉄フライパン歴3年以上の筆者がお答えします。
パール金属の鉄フライパンについて
パール金属の鉄フライパンは、数ある鉄フライパンの中でもコストパフォーマンスの良い商品です。
26センチサイズの鉄フライパンが、アマゾンで1800円前後で購入出来るので、他の鉄フライパンと比べて安いと思います。
デザインはとてもシンプルで、特に目立った装飾も無いですが、その点が逆にプロ用っぽい雰囲気を出していると思います。
テフロンのフライパンと比べると、重量が重たく少し手入れの手間が掛かりますが、それと引き換えに得られる焼き色や料理の味が良くなるなどのメリットも感じています。
鉄のフライパンというと、ひっつくとか錆びるなどマイナスのイメージがあると思いますが、きちんと正しく使っていればそんな事はないと私は実感しています。
使い始めの焼き入れ

鉄フライパンの使い始めは、必ず焼き入れを行います。
新品の鉄フライパンには、あらかじめ錆止めのコーティングや塗装がされており、それらを剥がす目的で行います。
具体的な手順は、コンロの火やIHで鉄のフライパンを高温に空焼きし、表面に付いたコーティングや塗装を焼き切ります。
表面から煙が出て、鉄の色が虹色に変色するまで空焼きを行い、これを少なくとも底面全体、出来れば側面まで行います。
鉄を高温に熱するにはかなり強火で行わなければならず、作業中はかなり暑くなります。
また、コンロに安全センサーが装着されている場合は、鉄フライパンが高温になる前に火が弱くなってしまうので、うまく空焼きが出来ません。
その場合は、安全装着が無いカセットコンロで行うか、バーナーで炙るなどの方法があります。
また、単純にコーティングや塗装を剥がすという目的であれば、金タワシやヤスリなどで表面をゴシゴシ削っても良いでしょう。
焼き入れ後は、表面が鉄の地肌剥き出しとなるため、錆びを防ぐ為に油を薄く塗っておきます。
使う度に油を塗ることで、それが段々と被膜を形成し、ひっつかない鉄のフライパンへと成長していきます。
使い方






鉄フライパンの使い方は、①火に掛けて水分を飛ばす②油をひく③食材を焼く、という手順となります。
この手順を行う事で、コーティングされたアルミのフライパンと大差ないくらい食材がひっつきにくくなり、使いやすくなります。
①の火に掛けて水分を飛ばす工程について、鉄はその素材の性質上、空気中の水分と結合する性質があり、乾いているようでも僅かに水分を含んでいますので、その水分を熱する事で飛ばし、その後に油を入れても跳ねなくします。
大体250度まで熱すると、完全に水分が飛ぶようです。
安全センサー付きのコンロなら、メーカーや機種により違うかも知れませんが、大体250度で安全センサーが働き火が弱くなるので、それを目安にすると分かりやすいです。
②の油をひくは、少し多めに油を入れたほうが、食材がひっつきにくくなります。
洗い方

鉄フライパンを使った後の洗い方は、ステンレスたわしなどの固い物で、洗剤を使わず水またはお湯で洗っていきます。
なぜ洗剤を使わないのかと言うと、鉄フライパンに馴染ませた油が、洗剤の力によって剥がされてしまうのを防ぐためです。
鉄フライパンがまだ暖かいうちに、水道水と金タワシでゴシゴシ洗うと、大体の汚れは落ちます。
鉄フライパンは、コーティングされたアルミフライパンとは違い、表面に油以外のコーティングは無いので剥がれる心配が無く、金タワシで遠慮なくゴシゴシ洗っても平気です。
それでも、どうしても落ちない焦げ付き汚れなどは、鉄フライパンの使い始めで行った時と同様に、高温で焼き入れを行うことで、焦げ付いた汚れを熱で焼き切る事が出来るので、リセットする事が可能です。
どうしても洗剤を使わないと気持ち悪いという場合は、たまに洗剤で洗うのは良いと思いますが、毎回のように洗剤で洗っていると油分が失われ、食材がひっつきやすい鉄フライパンになる可能性があるのでご注意下さい。
仕舞い方



金属タワシと水で洗った後は、鉄フライパンの表面に付いた水分を火に掛ける事で蒸発させ、油を薄く塗って保管します。
洗った後の水分が付いたままの状態で保管すると、錆びの原因になる為です。
鉄フライパンを熱して水分を飛ばしただけでは、空気中の水分と反応してやはり錆びの原因になります。
まず、洗った後の濡れた鉄フライパンをコンロの火に掛け、大体250度になるまで熱する事で水分を完全に蒸発させ、水分が完全に蒸発したら、キッチンペーパーなどに油を染み込ませ、鉄フライパンの表面を油で薄くコーティングしていきます。
この油のコーティングが馴染む事で、徐々に食材がひっつきにくい鉄フライパンへと成長していきますので、油の種類はサラダ油でもゴマ油でもオリーブオイルでも、何でも良いので必ず塗ります。
油でテカテカのフライパンを、棚の中などに収納するのは、少し抵抗があるかもしれません。
実際に鉄のフライパンを使っていると、油のコーティングが害虫を引き寄せ、被害に合いやすいという話もあります。
しかし、鉄フライパンは油を塗らないとすぐに錆びてしまいます。
収納する時に気になる場合は、鉄のフライパン自体を大きめの袋に入れて密閉する事で、そのような被害もある程度防ぐ事が出来ると思います。
私も油でコーティングした鉄フライパンを袋に入れて収納していますが、害虫被害には遭ったことがありません。
パール金属の鉄フライパンの良い点・悪い点
パール金属の鉄フライパンの良い点は、コストパフォーマンスに優れる事、悪い点は収納しにくい事です。
鉄フライパンの中では価格がリーズナブルですが、取手が長く収納しにくいです。
パール金属の鉄フライパンの良い点として、コストパフォーマンスに優れ、価格の割に造りがしっかりしているので、鉄フライパンとして十分に使用できます。
26センチサイズで実売価格が1800円前後なので、鉄フライパンとしては安く、また生産国が日本で、直接食材に触れるものなので安心感があります。
特に卵や肉などを鉄フライパンで焼くと、焼き目が香ばしくふっくら焼けるので、筆者としてはもうコーティングのアルミフライパンには戻れません。
反対に、パール金属の鉄フライパンの悪い点は、収納がしにくい点です。
収納がしにくい理由は、パール金属の鉄フライパンの取手部分が比較的長く、上に角度も付いているので、収納する時に広いスペースを必要とするからです。
また重量もアルミフライパンと比べると重たいので、高い場所に収納する際は少し大変です。