このような疑問に、愛車遍歴7台、サーキットで耐久レースに出走経験もある筆者がお答えします。
LEDヘッドライトのデメリット

明るく省電力で、デメリットが無いように思えるLEDヘッドライトですが、発熱量が少ない、電気回路があるという大きく2つのデメリットがあります。
発熱量が少ないのでヘッドライトへの着雪に弱く、電気回路があるのでショートの可能性があります。
LEDヘッドライトは、最近になって多くの新車に採用されるようになり、明るく省電力で長寿命なことが大きな特徴ですが、デメリットが全く無い訳ではありません。
LEDは省電力という特性上、熱損失が小さいのでヘッドライト表面の温度が上がりにくく、着雪を溶かすことが苦手とも言えます。
気候が温暖な本州以南では問題無いかもしれませんが、東北地方や北海道などの豪雪地域では、ヘッドライトの着雪により光量が不足し、視界が不良となる可能性があります。
また、LEDバルブ本体に基盤や電気回路が組み込まれることがほとんどで、防水などが不十分だとショートを起こしてしまう可能性があります。
ルームランプやメーター球などの、浸水の心配が少ない箇所の照明をLEDに交換するのはまだリスクが少ないですが、ブレーキランプやナンバー灯など水が侵入しやすい外装部品の照明をLEDにするのは、ショート予防の観点からはあまりおすすめできません。
また、LEDバルブによっては、電気回路の発熱を冷やすために大型のヒートシンクやファンが装着されており、バルブ自体のサイズが大きくなりがちなので、車種によってはヘッドライト裏のスペースの関係で装着が難しくなる可能性もあります。
ハロゲンヘッドライトのメリット

消費電力が大きく寿命も短いハロゲンヘッドライトですが、発熱量が多い、ショートしにくい、価格が比較的安価という3つのメリットがあります。
ハロゲンヘッドライトは発光時に熱を発するので着雪に強く、本体が真空構造なのでショートに強く、シンプルな構造なのでHIDやLEDと比べると安価です。
豪雪地帯では、ヘッドライトへの着雪防止の為に、あえてLEDヘッドライトを採用せず、ハロゲンを採用する例があります。
また、本体が真空構造で、電気的にショートする可能性が低いこともメリットで、基本的な仕組みは白熱電球と同じなので、電気が通る部分は真空のガラスの中、万一ショートしてもフィラメントが切れてそのバルブが点かなくなるだけで、メインヒューズが飛んで車が動かなくなるような事になる可能性は低いです。
さらに、構成部品に基盤や電気回路が無く、バルブ自体の価格はHIDやLEDと比べると安価で、何かトラブルがあっても修理費が安く済む事もメリットです。
ハロゲンのヘッドライトは、点灯するのに電子回路や昇圧器を必要としないため、ヘッドライトのシステム自体が軽量となる点もメリットで、特に競技用の車などではヘッドライト周りの軽量化のためにあえてハロゲンヘッドライトを選択したりします。
HIDの注意点
HIDヘッドライトは、信号待ちなどで頻繁に点灯・消灯を繰り返さないほうが良いです。
HIDヘッドライトは、基本的な構造が蛍光灯に近く、頻繁な点灯・消灯を繰り返すとバルブやバラストに負担が掛かり、寿命が極端に短くなる可能性があります。
性能的には、LEDとハロゲンのちょうど中間的な性格のHIDですが、その明るさや点灯時の独特な光り方で根強いファンがいるのも確かです。
時々信号待ちなどでヘッドライトを消す車がありますが、HIDは点灯する時に一番電力を消費するので電気の節約にはならず、システム全体の寿命を縮めることにもなり兼ねないので注意が必要です。
また、点灯してから本来の100%の明るさになるまでに少し時間がかかるのもHIDヘッドライトの特徴で、あまり頻繁に点けたり消したりすることはおすすめできません。
HIDヘッドライトの発熱量は、ハロゲンやLEDと比べても多く、ヘッドライトの表面が手で触れないほど高温となることもあります。
特に、樹脂製のヘッドライトに光量が大きいHIDヘッドライトを組み合わせると、その発熱量からヘッドライトの樹脂が劣化し、細かいひび割れや曇りが発生することがあります。
元々が純正でHIDヘッドライトを採用している車であれば、発熱量によるデメリットは出にくいですが、純正でハロゲンやLEDの車にHIDを組む場合には、ヘッドライトに設計以上の熱量を与えることになりますので、デメリットが出てきやすくなります。
ヘッドライトの構造に注意
ヘッドライトの構造に合ったバルブを装着しないと、光軸が合わなかったり、本来の明るさが発揮できない可能性があります。
現在のヘッドライトで主流なのはLED・HID・ハロゲンですが、それぞれ光の出方や広がり方が違うので、それぞれ専用に設計されたヘッドライトに装着するのがベストです。
車のヘッドライトは、新車時に装着されている純正のバルブに合わせて設計されているので、純正バルブと異なる種類のバルブを使用すると、光軸ズレや光量不足が発生する可能性があります。
例えば、LEDの光は直線的に進み、あまり広い範囲に拡散しませんが、その反面ハロゲンの光はよく拡散し、広範囲を照らすという特徴があります。
純正でハロゲンの車は、当然ヘッドライト内部のレンズカットもハロゲンに適した形となっており、そこにLEDなど異なる種類のバルブを装着すると、光の進み方が設計通りにはいかず、光軸がずれたり光量が不足したりします。

