このような疑問に愛車遍歴7台、サーキットで耐久レースに出走経験もある筆者がお答えします。
スタッドレスタイヤの空気圧が高過ぎるのはNG
スタッドレスタイヤは、メーカー指定の空気圧から2割以上高いような、高過ぎる空気圧はNGです。
空気圧が高過ぎると、タイヤの接地面積が小さくなり、雪や氷に対するグリップ力が低下する恐れがあります。
タイヤの空気圧を高くすると、ゴムでできているタイヤは風船のように膨らんでいき、地面と接する面積が小さくなることでグリップ力が低下していきます。
タイヤの接地面積とグリップ力の関係は、基本的に比例するので、夏タイヤでも高過ぎる空気圧はグリップ力の低下を招くのですが、元々滑りやすい雪や氷などの路面で使うスタッドレスタイヤは特に注意が必要です。
一方で、高めの空気圧は燃費には有利に働くので、普段は高めの空気圧で燃費を重視し、積雪や凍結の際はタイヤの空気を少し抜いてグリップ力重視のセッティングに変えるなど、走行シーンに合わせて空気圧を調整すると良いのかもしれません。
インチアップ後は空気圧を高くする必要あり

タイヤとホイールを、純正サイズよりもインチアップした場合は、メーカー指定空気圧よりも高くする必要があります。
タイヤの扁平率が下がり、タイヤ内の空気量が減ることで、タイヤの耐荷重が減るので、空気圧を高くしてその分を補う必要があるためです。
インチアップを行うと、タイヤの外径が変わり、スピードメーターが狂うなどの弊害があるため、インチアップを行う場合はタイヤを薄くして(扁平率を下げて)外径が大きく変わらないようにすることが一般的です。
タイヤを横から見た厚さと、正面から見た幅の比率を扁平率と言い、扁平率が低いほどタイヤが薄くなり、重さを支える能力が低下するので、タイヤが薄くても車の重量を支えられるように、空気圧を高くしてあげる必要があります。
ドアの内側などに記載されているメーカー指定の空気圧は、純正サイズのタイヤとホイールを想定した数値なので、インチアップした状態でメーカーの指定空気圧に合わせても、実際には空気圧が不足した状態となります。
空気圧が不足した状態で走行すると、タイヤが変形して偏磨耗したり、タイヤが遠心力に耐え切れずに波打って(スタンディングウェーブ現象)最悪の場合はバースト(破裂)する可能性も高くなります。
貨物車用のタイヤは指定空気圧が高い
トラックやバンなどが履く貨物車用のタイヤは、指定空気圧が高いので注意が必要です。
トラックやバンなどの貨物車は、重い荷物を載せることが想定され、貨物車用のタイヤは高い空気圧で重量を支える設計になっています。
タイヤの側面(サイズや銘柄が書いてある面)に、6PRや8PRといったプライ数の表記があるものは、貨物車用のタイヤになります。
PRはプライの意味で、6などの数字はタイヤのサイドウォール(側面)に貼りつけられるプライの枚数を表し、例えば6PRよりも8PRのほうが重ねられているプライ数が多いので、強度があって重い重量にも耐えることができます。
同じようなサイズのタイヤであっても、乗用車用のタイヤと貨物車用のタイヤでは、主にサイドウォール(側面)の設計が異なっており、貨物車用のタイヤは高い空気圧に耐え、空気圧が高い状態で重い重量に耐えれるように造られています。

