
このような疑問にお答えします。
筆者は仕事とプライベートの両方でサクシード(プロボックス)に乗っています。
つまりは、四六時中乗っているので某マンガのハチロクのように手足のように動きます。
サクシードとプロボックスは兄弟車なので、同一の車と思って頂いて大丈夫です。
2年間自家用車として乗った正直なレビューをしたいと思います。
約2年間サクシード(プロボックス)を自家用車として乗りました
2020年の夏に中古でサクシードを購入して2年が経ちました。
その2年間の間に、仕事とプライベートで走り回り、走行距離は3万キロ弱走りました。
連休に観光地に行ったり、仕事で工事現場に行ったり、実に様々な場所を走り、いろいろな使い方をしました。
私の個人的な感想としては、自家用車にプロボックスやサクシードは全然アリで、快適なカーライフを送れていると思っています。
ただ、たくさんの良い点はありますが、悪いと思った点も少なからずありました。
次の章からは、具体的に良かった点と悪かった点に分けてご紹介していこうと思います。
最後にもう一度、プロボックスやサクシードを自家用車にするのは全然アリだと個人的には思います。
良かった点
それではまず、サクシードを自家用車にして良かった点をご紹介していこうと思います。
私としては、良かった点が悪かった点よりも大幅に多くて、プロボックス・サクシード最高!といった感じです。
商用車ならではのメリットや、プロボックス・サクシード特有のメリットなど、数々の良かった点がありました。
むしろ、プロボックスやサクシードは自家用車にしないともったいないというか、その良さを知らないのは損じゃないかとさえ思えてしまいます。
商用車が自家用車なんてダサい!ご近所の目が気になる…などプロボックスやサクシードを自家用車にするのに抵抗がある方が多いと思いますが、普通の乗用車には無い良さもあり検討の余地はあると思います。
それでは具体的に良かった点をご紹介していきます。
燃費が良い
サクシードの燃費は比較的良いほうだと思います。
仕事用の荷物を100キロほど積んだ状態で、過去の平均燃費は大体16~17キロ前後となっており(サクシード1500ccガソリン車 FF CVT)、ハイブリッド車には負けますがガソリン車としては悪くない数値だと思います。
ちなみに、筆者のサクシードの今までの燃費最高記録は、26キロ/リットルでした。
この時の走行条件は、荷物は100キロ以上積み2名乗車で、季節は11月の過ごしやすい陽気の中、高速道路と郊外を走り300キロほど長距離移動した際の燃費でした。
26キロといえばハイブリッド車にも迫る燃費だと思います。
もし空荷で1名乗車なら、もっと良い燃費を出せていたと思います。
というわけで、プロボックスやサクシードの燃費は比較的良いほうだと思います。
荷物がたくさん積める
プロボックスやサクシードは荷物がたくさん積めます。
スクエアな四角い形の車体なので、見た目以上に荷物を積めるなというのが筆者の感想です。
私が今までに積んだ事がある物として、後部座席を倒した状態で冷蔵庫、洗濯機、2人掛けソファなど、大型家具でも積めたので非常に重宝しました。
荷室の最後まで四角い形なので、後端ギリギリまで背の高い物でも積む事が出来て、本当に見た目以上の積載性を発揮します。
私は常に仕事用の荷物を荷室に100キロほど積み、後部座席の背もたれの高さくらいまでは荷物で荷室が一杯なのですが、車の高さがあるので、その上に更に物を積む事が出来るのでプライベートでも不満を感じたことはありません。
旅行用のカバンやキャリーなどは、仕事用の荷物をきちんと整理していれば、そのまま上に積む事で余裕で対応出来ます。
キャンプなどアウトドアをされる方にもプロボックスやサクシードはおすすめできますし、ハイエースまでの積載性はいらないけど荷物は結構積むという方にも、プロボックスやサクシードはひとつの回答になるのではと思います。
プロボックスやサクシードの積載性はとても優秀です。
乗り心地が許容範囲
特に後期型のプロボックス・サクシードの乗り心地は乗用車の感覚とかなり近く、極端に乗り心地が悪いという事はありません。
乗り心地が許容範囲と表現したのは、人それぞれ感じ方が違うためです。
私は今乗っている後期型サクシードを手に入れる前に、2006年式の前期型サクシードに乗っていました。
つまりプロボックス・サクシードで言えば前期型と後期型の両方に乗った経験があることになります。
乗り心地の面で言うと、前期型よりも後期型のほうがかなり進化していて、全く別物です。
分かりやすく言うと、前期型はトラック系の乗り心地で、後期型は乗用車系の乗り心地です。
プロボックス・サクシードはコンパクトカーのヴィッツをベースに造られており、前期型から後期型に切り替わる際にフロントの足回りが一新されています。
私の感覚では、前期型だと走っている時にジュースを飲んでいて段差を越えるとこぼすことがあったのですが、後期型に乗り換えてからはそのような目にあったことはありません。
以上のことから、特に後期型のプロボックス・サクシードの乗り心地は乗用車の感覚とかなり近く、極端に乗り心地が悪いという事はありません。
運転しやすい
プロボックス・サクシードは運転席からの見切りも良く、運転しやすい車だと思います。
商用車という性格上、企業の不特定多数の人が運転することを想定していると思うので、万人向けに扱いやすく設計されているのでしょう。
ボンネットの見切りも良く、ステアリングやアクセルの反応も素直なので、運転しやすく疲れにくいです。
また、運転席シートの高さを調整できるので、運転者の身長に合わせて目線を調整でき、この点でも運転のしやすさに貢献しています。
ただ、これは個人的な感想なのかもしれませんが、アクセルが前期型のワイヤー式から後期型は電子スロットルとなり、反応がもっさりしている印象を受けました。
良く言えばゆったりとした反応なので、運転して疲れないのは後者なのかもしれません。
ボディも5ナンバーサイズの比較的コンパクトな大きさなので、狭い道で離合などがあっても楽に走ることが出来ます。
私個人的には、プロボックス・サクシードは運転席からの見切りも良く、運転しやすい車だと思います。
エアコンの効きが良い
プロボックス・サクシードのエアコンは効きが良いような気がします。
暑い日も寒い日も、ハードに使われる商用車だからこそ、エアコンの容量も大きい物が採用されているのかもしれません。
冬のヒーターも夏のクーラーも、特に効きが悪いと不満に思ったことは今までありませんでした。
プロボックス・サクシードは荷室容量が広く、空調という面では不利な条件下にあると言えます。
また、断熱材や遮音材などの快適性に関わる部品も、コストの関係から必要最低限であると思われ、高級車のようにふんだんに使用されている訳ではありません。
にも関わらず、極寒の冬も灼熱の夏も快適に過ごせたということは、そもそもエアコンシステム自体の容量が、かなり余裕を持たせて設計してあるのかと推測します。
プロボックス・サクシードのエアコンは効きが良いような気がします。
自動車税が安い
プロボックス・サクシードの自動車税は同じクラスの乗用車と比べて格安です。
安い理由はプロボックス・サクシードが4ナンバー小型貨物車の商用車であるため、税制面で優遇されているからです。
例えば同じ1500ccの排気量で比べても、プロボックス・サクシードが14300円、乗用車が39500円と、その差は約25000円にもなり半額以上の差があります。
自動車税は毎年支払うものなので、例えば10年乗ればその差は25万円にもなり、小さな額ではありません。
ひとつ注意点は、前期型のプロボックス・サクシードにはワゴン車のラインナップが存在し、税制面では乗用車の扱いになることです。
後期型は全車4ナンバーの小型貨物車なので、グレードやラインナップによる自動車税の違いはありません。
また、プロボックスには排気量1500ccの他に1300ccのモデルもラインナップされておりますが、自動車税的には同じ区分となるため金額に差はありません。
以上の事から、プロボックス・サクシードの自動車税は同じクラスの乗用車と比べて格安となっています。
テーブルが便利
プロボックス・サクシード特有の装備と言える、ダッシュボードに備え付けられたテーブルはとても便利です。
標準装備でテーブルが備え付けられている車は、日本中探してもプロボックス・サクシードのみでしょう。
格納式で走行中は邪魔にならず(走行中は使用禁止)、必要な時は引き出して食事や仕事に使えます。
例えば車の中で何か食べる時に、今までは膝の上に乗せていたりしたものを、テーブルの上に乗せて悠々と食べる事ができます。
他にも仕事で使うパソコンやタブレットを置いて操作や視聴を行うなど、様々な使い方が考えられます。
耐荷重も10キロまでとなっており、かなりしっかりした造りなので、多少重たい物を載せても平気です。
プロボックス・サクシード特有の装備である、ダッシュボードに備え付けられたテーブルはとても便利です。
立体駐車場に入る
プロボックス・サクシードのボディサイズは、立体駐車場に入れるサイズとなっています。
停められる場所を選ばないというのは、車に乗る上で大きなメリットだと思います。
プロボックス・サクシード特有のあの四角くて低めなボディは、立体駐車場に入るギリギリのサイズで、出来るだけ荷物を積めるようにした結果なのです。
都心ではホテルや百貨店の駐車場が立体駐車場の場合もあるので、停めれるか停めれないかは重要です。
軽トラックや軽バンでも立体駐車場によっては高さでひっかかる可能性があるので、意外と見過ごされがちですが大切なポイントだと思います。
プロボックス・サクシードのボディは、立体駐車場に入れることが出来るサイズとなっています。
悪かった点
プロボックス・サクシードは総じて優秀な使い勝手の良い車ですが、不満に思うことが無かった訳ではありません。
商用車ならではのデメリットや、世間にはあまり知られていない欠点など、実際に2年間自家用車にして初めて分かった事がいくつかありました。
特に気なった点を3点ご紹介します。
どれも使用環境によっては気にならない方もみえると思いますが、私自身の主観で感じたことを書いています。
それでもプロボックス・サクシードは総合的に見て良い車で、自家用車にして良かった点のほうが圧倒的に多かったので、最後にもう一度結論として、自家用車にするのは全然ありです!
それでは次からは悪かった点をご紹介していきます。
後部座席が狭め
プロボックス・サクシードの後部座席は狭いです。
小型貨物車のため荷室を広くとっており、その分後部座席が狭くなっています。
足元も狭く、背もたれの角度も立っているので、お世辞にも快適とは言えません。
短距離ならまだしも、長距離の移動となるとつらいと思います。
また、後部座席は折りたたんで荷物を載せることを考えられているため、クッションも薄くて座り心地も良くありません。
あくまで応急用のシートとして割り切ったほうが良いと思います。
私も普段はシートの上にブルーシートを敷いて荷物などを置いています。
人が座ることは滅多にありません。
プロボックス・サクシードの後部座席は狭いです。
チャイルドシートの固定金具が無い
プロボックス・サクシードの後部座席には、チャイルドシート固定用の金具がありません。
折りたたんで荷物を載せることが前提なので、省かれているのだと思います。
2012年7月以降発売の車には、ISOFIXと呼ばれるチャイルドシート固定金具の装着が義務付けられており、我が家のサクシードは2015年式なのであるのかと思いきや無かったです。
純正オプションのチャイルドシートを調べるとシートベルト固定式の物しか無かったので、やはりプロボックス・サクシードにはISOFIXチャイルドシート固定金具は無いのが正常なのだと思います。
シートベルト固定式よりも簡単・確実に取り付け出来るのがISOFIX固定金具なので、チャイルドシートをプロボックス・サクシードに取り付けしようと考えている方は注意が必要です。
プロボックス・サクシードの後部座席には、チャイルドシート固定用の金具がありません。
観光地などで浮く
連休中の観光地などでは、プロボックス・サクシードは浮きます。
見た目が商用車なので、仕事の車と思われることが多いです。
駐車場の誘導をしている方から見たら業者?という感じでしょう。
以前に有名な温泉地の高級旅館に前期型のサクシードで乗り込んだことがあるのですが、普段見てくれなどはあまり気にしない私でもさすがに少し恥ずかしいと思いました。
旅館の方が車を移動してくれるとのことで、キーを預けたのですが、私が以前に乗っていた前期型サクシードは5MTだったため、預けた後に大丈夫だったか心配になりました。
気にしなければそれまでですが、特に同乗者がいると申し訳ないような気持ちになります。
それでも私は、これからも堂々とサクシードで有名観光地に乗り込もうと思っています。
連休中の観光地などでは、プロボックス・サクシードは浮きます。